BOGGYのイタリア料理と山と野草

イタリアファンのBOGGYが作って食べるイタメシのプログです。 登山、ピクニックのアウトドア・イタリアンはいかがでしょう。 革工芸も始めました。

雪の里山散策(百々ヶ峰:芝生広場326m)110118

110118-dodo-end.jpg


16日の朝から降りだした雪は、午後には20センチを越えて積もり、夜には30センチ近い、岐阜では数年ぶりの大雪になった。
久しぶりの雪かきもさせられたけれど、雪を見ると私は何故かワクワクするのである。



戦中に疎開した福島県の浜通り地方は、空っ風の強く吹き、年に一度か二度、10センチも積もればという雪の無い土地だった。
灌漑用の幾つもある池が厚く凍りついて、下駄スケートが子供の遊びだった。
こんな土地で育ち、東京に出て来て、雪に縁がなく、東京時代に二度ほど信州のスキーに誘われて行って、初めて雪らしい雪を見た。
そして岐阜に来て、登山を始め、冬の雪山の素晴らしい景観を知って、雪がとても好きになった。
こんな訳で、雪を見ると、こんな歳なのにワクワクするのである。
今年は一度、雪をどうしても踏みたくて相戸岳に登ったが、山頂近い所だけに雪があって、なんとなく欲求不満が残っていた。
こんな処にこの雪で、目の前にある金華山や、長良川の川向こうの百々ヶ峰でも、雪が踏めるとなれば、見過ごすわけには行かない。
いずれ数日で消える雪なので、週末までは待てないので、勝手に臨時休業にして、行くことにした。
場所は今年の初日の出登山が悪天候で中止になった百々ヶ峰の芝生広場のピークにした。数年前にも、ここでスノーシューを履いて登った所である。
百々ヶ峰の本峰は、沢山の人が既に踏み込んでいて、処女雪を踏む気分になれないので、あまり人が来ない所にした。

雪山の登山というよりは、雪山の散策と言える位、登る標高も高くないし、歩く距離も短いので、これなら登山をしていない、普通の体力の人でも歩ける筈。
こんなことで、雪の山道を歩いたことのない皆さんにもこれにお付き合いを願って、バーチャルな散策を楽しんで頂こうと、写真を多くして、ご覧頂こうと思います。
それでは御一緒に雪の散策に参りましょう。

18日の岐阜市の天気は、9時頃からは晴れの予報だった。
今日の服装は、下着は汗を吸収して発熱効果で保温力のある新素材の下着。
ズボンは普段の登山用の化繊のもの。登山靴と靴に雪が入らないようにするためのスパッツを履く。
上はウールのハイネックのシャツに、ポリエステルのフリースジャンパー。
雨は降らない筈だけれど、一応雨具を用意してザックに入れる。
雪が深い場合を考えて、しばらく使っていなかったスノーシューも用意した。

110118-snowshue.jpg


10時を過ぎても、空はどんよりの曇りのまま。予報外れてるなと思いながらザックを車に積んで出発。
街中の道は、もう雪が解けていて走り易い。
氷結が怖い長良川の橋の上も、雪はなく凍らずに湿っているので安心。
川沿いの道も雪はなく、登山口の林道のある古津の信号を左折する。
林道に入ると、しっかり雪が残っていて、道のタイヤの轍が深く掘れている。
この林道を1キロほど登れば登山口の駐車場である。
先行する車も見えたので、このまま行くことにした。
すると、私の前を行く小型の車が、大きなカーブの所で止まってしまった。
四駆ではないのか、このまま行くかどうか迷っている様子だ。
広いカーブなので、ここならUターンが出来ると思ったらしい。
しかし、後ろに私が来たことが分ったらしく、そのまま進むことにしたらしい。
私も車の調子を見ようと、ブレーキを踏んで効き具合を確かめたりしながら進む。
5分ほどで駐車場に到着。
一台の車が先着で止まっていたが、雪道だし平日なので空いている。
駐車場からは、これから登る芝生広場のピークは、手前の尾根の先にあるのだけれど、ガスがかかっていて見えない。

110118-dodo-03.jpg


先行の車の同年輩の人と挨拶をすると、鳥の写真が狙いで来たらしく、望遠レンズのカメラを抱えていた。
私は「車は四駆でしたか?」と聞くと、「この車は低速走行でのみ、モーターが駆動して四駆になるのですが、本来の四駆ではないので、何か不安なのです。」と言って、「さっきはそれで行くか戻るか考えていたのです。」と言った。
「私も雪道は苦手です。この道に轍が無かったら、戻っていたかもしれませんよ。」と言った。
靴を履き替え、ザックを背負って出発する。時間は10時30分。
ここから林道は百々ヶ峰の本峰、そのずっと先まで続いていいるが、車は入れない。
私の目的地、芝生広場は、本峰との中間にあって、歩く距離にして1キロ前後、登る標高差は約230メートルである。およそ1時間の行程である。

すぐに林道から外れ遊歩道に向かう。
この道はまだ誰も歩いていない、人の踏み後の無い道で気分が良い。
積雪は30センチ弱なので、用意して来たスノーシューの出番はない。

110118-dodo-04.jpg


ジクザグの遊歩道をゆっくり登ります。
最初の三十分位は、今日は体調が悪いのかと思うほど、体が重く、筋肉も硬く動きが悪い。
とりあえずゆっくり足慣らしのつもりで登る。

110118-dodo-05.jpg


5分ほどで一端林道に出会うが突っ切って、すぐにまたジクザグの遊歩道を登る。
まだ体は重いし、歩幅を普通の半分位にして、ピッチ徒歩法で、マラソンのピッチ走法と同じ感覚で、大股の歩き方よりは、ピッチの速い歩き方をする。
上り坂はこの方が疲れが少ない。
やがて最初の休憩地の展望台に到着。
ここで5分の休憩。ガスで何も見えない。

110118-dodo-06.jpg


ここは下から続く林道に接している。
案内板も設置されている。

110118-dodo-07.jpg


ここから200メートルほど林道を歩く、ここは踏み後も多いし、スキーのシュプールまで付いていて、朝早くにここをスキーで滑った人もいるようだ。

110118-dodo-08.jpg


再び林道を外れて、芝生広場への遊歩道に入る。
ここはまだ誰も歩いていない処女雪の道なので気分がいい。
雪を踏むと、ギュッ!ギュッ!と、雪が足元で締まる音が、雪道散策の快感でもある。

110118-dodo-09.jpg


標高200メートルを越えて、雪も少し多くなった。
空はまったく晴れる気配がなく、天気予報は大外れだった。

110118-dodo-10.jpg


もう100メートルほど登れば芝生広場のピークだ。最後の登りは階段もあって、歩幅が階段の高さで固定されるので、少し疲れる。
一昨年の時はここから雪が深くなって、スノーシューを履いた。
今年は40センチは越えていないので、折角重い思いをして背追ってきたスノーシューだけれど、使わず仕舞いになった。

110118-dodo-11.jpg


ようやく、誰もいない、芝生広場のピークが見えた。
駐車場からほぼ一時間弱で、標高差230メートルを登ってきた。

110118-dodo-12.jpg


今年も貸し切り、一人占めの広場である。
本峰の山頂は今日もきっと沢山の人が居る筈なので、静かに雪の景色を楽しみながら、休めるのは嬉しい。

110118-dodo-13.jpg


残念ながら、周囲はガスで展望はなく、直線距離で800メートルほど北にある、百々ヶ峰の本峰(417m)の山頂は見えない。

110118-dodo-19.jpg


この芝生広場は、東側の展望が良いので、山仲間の初日の出登山で毎年登っているのだけれど、今年は悪天候で中止になった。
これは2008年の元旦登山で、ここで日の出を待つ仲間達の写真である。

110118-gantantozan.jpg


やがて、東の空がいよいよ明るくなって、ようやく初日のお出ましになる。
富士山と違って、ここでは拍手では迎えないけれど、皆今年の登山の無事を祈っていたと思う。

110118-gantantozan2.jpg


視線を左に90度転じると、初日の赤い空に、御嶽山の雄大なシルエットが浮かび上がる。こんな素晴らしい展望なので、ここは人気があるのでしょう。

110118-dodo-ontake.jpg


日の出を迎えた後は、ピークの下の広い場所に、シートを引き、皆がそれぞれに持ち寄った料理と飲み物が広げられて、いよいよ新年の、山仲間の宴会が始まる。

110118-gantantozan3.jpg


私の元旦登山の料理の定番は、アツアツのジャガイモのスープ。
毎年4リットルのスープが、冷え切った体を温めてくれるので、お代り、お代りで、あっと言う間に空になる。
とりあえず体を温めてから、おもむろにお節料理に向かうのだ。

110118-dodo-supe.jpg


さて、賑やかな元旦登山の様子はこれくらいにして、今は一人きりの山頂。
こんな時は、イタリアンではなくて、即席ラーメンである。
寒い山では、こんなアツアツのラーメンもとても美味しい。

110118-dodo-14.jpg


寒い山では普通の仕様のガスボンベは、ガスの出が悪い。
先輩から、まずお湯を沸かして、これでボンベを温めるという方法を教わった。
これはなかなかで、熱過ぎるお湯では危険だけれど、ほどほどのお湯だと具合が良い。

110118-dodo-15.jpg


温かーいラーメンを食べながら、一人記念写真。
まだ誰も来る気配がない。

110118-dodo-16.jpg


振り返ると、うっすらと百々ヶ峰の山頂が姿を現した。
あわててカメラを向けてワンショット。
すぐにガスに消えてしまった。

110118-dodo-18.jpg


しばらく周囲を歩いて見る。
芝生広場からの南の尾根の道は、茂った木に雪が積もり、長いトンネル状態。
うっかり通ると、ドサリと雪を頭から被ることになる。
先にストックで枝を叩いて、雪を落としてから通るのである。
一昨年はここから下りて、松尾池に戻った。

110118-dodo-20.jpg


広場に戻って、コーヒータイム。
山ではこれは欠かせない。
コーヒーの香りが漂い、リラックスして山頂の一人を楽しむ。

110118-dodo-17.jpg


山頂で小一時間ほどゆっくりランチを楽しみ、下山する。
林道までは同じ遊歩道で下る。

110118-dodo-21.jpg


林道に出て左に30メートルほど林道を登り、右手の、林道に平行する尾根道を使って帰ることにする。
この道もまだ誰も歩いていない道で、まっサラな雪道。予想が当たった。
尾根なので、これまでより明るい道になった。

110118-dodo-22.jpg


暫く登ると、尾根のピークに達し、ここからは700メートルほど緩い下りになる。

110118-dodo-22-2.jpg


下り始めると、視界が少し開けて、古津の入り口が下に見えた。
その先には長良川の河原も見える。
やはりガスで何も見えないよりも、こうして少しでも下界が見えるのは嬉しい。

110118-dodo-23.jpg


今度は西側が少し見えた。
藍川橋の方角か・・・やはり長良川の河原も見える。

110118-dodo-24.jpg


道が階段の下りにかかる。
実は、山の危険は下りにあると言われているけれど、こんな簡単な道でも、雪があると危険が増える。
普通の階段では、段の際から靴のつま先をはみ出して降りる方が足首が楽に降りられる。しかし、雪の階段では、こんな感覚のままだと、階段を踏み外して、酷い転び方をする。私自身、初心者時代にこれで転んだ経験がある。

110118-seppi-2.jpg


階段に雪が積もると、階段の縁よりも外側に雪が積もり、実際の階段よりも、何も無い空間に階段があるように見えてしまう。
実際に階段の雪を落としてみると、実際の階段は10センチも内側にあることが分ります。
この意識がなく、何時もの階段のように、つま先を階段の外に出して降りようとすれば、階段を踏み外してツルリと滑って転倒する。
これを雪庇(セッピ)と呼んで、高い山の尾根で見られる現象と似ている。
有名な雪庇事故では、2000年3月、北アルプス大日岳の尾根で、雪庇の大きさを見誤り、尾根を外れた雪庇の上で休憩していたグループ11人が雪庇の崩落に巻き込まれ、二人が亡くなった事故である。
事故の原理はこの階段の雪と同じで、そこを尾根の上と思い込み、尾根からはみ出した雪の上で休憩していたのである。
ここは階段の話なので、階段を踏み外して転ぶ程度だけれど、転び方が悪ければ、怪我をして歩けなくなるかもしれない危険がある。
安全な雪の階段の降り方は、青線で示すように、階段の十分な内側に足を置くことが原則で、これを忘れないようにします。

110118-seppi.jpg


長い緩やかな下りの尾根の雪道を楽しみ、山頂から40分ほどで駐車場に帰り着いた。
駐車場からは、今朝は見えなかった、芝生広場のピークが見えた。
歩いた距離はおよそ3キロ程の、真っ白な新雪の散策を楽しみました。
いかがでしよう。雪山散策を少し楽しんだ気分になれましたか?

110118-dodo-25.jpg


マップ1
今回歩いた百々ヶ峰の東側の地域で、歩いたコースを赤線で示しています。
110118-map2.jpg

マップ2
百々ヶ峰の本峰や、良く行く松尾池との位置関係が分る地図です。
110118-map01.jpg




PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する