BOGGYのイタリア料理と山と野草

イタリアファンのBOGGYが作って食べるイタメシのプログです。 登山、ピクニックのアウトドア・イタリアンはいかがでしょう。 革工芸も始めました。

霧が峰キャンプ2010(Ⅱ)八ヶ岳の丸山・高見石と白駒池の周回


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霧が峰キャンプの二日目は、今回のメインの山として楽しみにしていた、八ヶ岳の丸山・にゅうと白駒池の周回コースだ。
およそ2ケ月ほどまともに歩いていないので、体力にちょっと自信が無いのだけれど、
今日のコースは、標高差は400メートル前後で、そうハードな登り下りもない代わりに、距離だけは9キロ越えてしっかりある。
昨日の鷲ケ峰の脚慣らしで、特別に異常はなく、これなら行けそうだと思った。




このコースの登山口国道299号線の麦草峠の無料駐車場は、7時半頃に満杯になってしまうという情報だったので、初日に岐阜から行くことは止めて、二日目に、霧が峰のキャンプ場から行くことにした。
キャンプ場から麦草峠までの経路、距離は予めネットの経路検索で調べてあったが、距離は42キロ、所用時間は1時間24分と出ていた。
これを参考に、キャンプ場の出発を6時として、5時起床にした。
キャンプ場の朝は何時も霧で、半袖では寒い程の気温である。
今日のランチは、特性のトマトソースで貝殻の形をしたコンキリエを茹でて和えたもの。簡単だけれど、コンキリエは茹でて時間を置いても、クッタリと延びないで、歯応えの良さが保てるパスタなので、作って持つお弁当には向いているのだ。
この作りたてを2個のパックに詰め、保温効果もある、つぶつぶの気泡のある緩衝材で包み、ザックに入れる。
今日ははこれを食べてくれる誰かに会えるといいなと思う。


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6時に出発し、霧が峰を下り、白樺湖の湖畔を通り、大門街道を下り、芹ケ沢でメルヘン街道と呼ばれる299号線に出て、蓼科温泉の別荘地を通り抜けて、ひたすらくねる坂を登って、標高2120メートルの坂麦草峠の無料駐車場に予定通り、7時20分に到着。
駐車場は既にほぼ満車だったが、最後の一台のスペースが空いていて、ラッキーだった。ここには無料のトイレもある。
距離が長いので、ザックは軽くしようと、ガスなどは持たずに調理済みの弁当にしたが、水だけは1リットルと小瓶のお茶ボトルを用意した。
夏の山は熱射病が強いので、水分だけは欠かせない。
駐車場から林の登山口へのアプローチを歩く。

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歩いてすぐに麦草ヒュッテの広場に出る。

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ヒュッテの脇から登山道が始まり、すぐに白駒池からの帰り道の合流点がある。
群馬からお出でと聞いた、男女6名の同年齢のグループと一緒になり、ほとんどペースも同じなので、後ろに付いて、グループの人たちと話ながら歩き始めた。
やがて道は幹が白樺のように白いシラビソの林の中を行く。
岐阜の里山では見られない林の雰囲気で、これも私には珍しく、他所の山に居るのだなぁという気持ちになる。

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シラビソの林に突然枯れ木の多い場所に出た。
うーん、これがシラビソの縞枯れという現象の現場なのかなぁ・・と一昨年の天狗岳の時に見た光景を思い出した。

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08年に東天狗岳から黒百合ヒュッテに降る途中で、ヒュッテの上の山の斜面で見た、筋状の枯れ木の模様。
なにか尋常でない感じがして、カメラでこの風景を撮って、家に帰って調べると、「縞枯れ現象」と呼ばれていることが判った。
Wikiによると「縞枯れ現象は、亜高山帯針葉樹林のシラビソ・オオシラビソの優占林に限って見られる現象。
木々が立ち枯れたり、倒れたりすることにより、遠くから見ると縞状の模様が見られる。山の自浄作用とも木々の世代交代や天然更新とも考えられている。大規模な縞枯れは蓼科山や縞枯山などで見られる。」とある。
岐阜の山などでは見たことのない光景で、やはりその土地固有のものがあるのだと思う。

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ちょっと息切れを感じる最後の急登を登りきると、丸山のピークに出た。
群馬からのグループと一緒に小休止。

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丸山からの少し急で、ゴロ石と濡れた丸太の道で、ちょっと段差のある場所を降りる時に、腰に鈍い痛みを感じた。
普段の平坦な坂道ならほとんど問題が無かったのだけれど、こうした段差のある複雑な道では、体も左右に捻ったりして、腰に負担がかかったのだと思う。
これまで山では、下山の最後で疲れから腰が重苦しい思いをしたがあった位で、こうした痛みを感じたことはなかったので、少し困ったことになったなと思った。
悪い事に、左手の人差し指の火傷の水泡が、ストツクを握る時に力が入り、ズルリと潰れて皮膚が剥けてヒリヒリと痛むようになった。
持参の救急キットのオキシフルで殺菌をして、オロナインを塗り、新しいバンドエイドを張った。
しかし、ストックを左手から右手に持ち替えることになり、こんな時に余計にキゴチない歩きになったのが残念。
今日の行程はまだ始まったばかりで、行程も四分の一ほど。
後半を考えると、このまま行っていいのか、にゅうを断念して次の高見石で、白駒池へのバイパス路で降りて、コースを短縮するか・・・考えながら石と丸太の道を下った。

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高見石小屋まで、腰の様子を見ながら降りたが、やはり時々の鈍い痛みは消えなかった。
小屋の傍にある、高見石という大石の積み重なった場所を登ると見晴台がある。

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見晴らしの良い高見石の上で、これからどうするかを考えた。
一人登山の原則の一つ「絶対無理はしない」というルールを守ることにして、一緒だった群馬のグループの人たちに、「体調があまり良くないので、にゅうは断念してここから白駒池に下ります。」と挨拶をした。
グループの人たちからは「お大事に・・」の挨拶を貰って別れることになった。
コースを短縮して有り余る時間を少し消化しようと、見晴台の石の上に一人残って、眼下の白駒池を眺めながら、体を休めることにした。

小半時も休んでいると、中年のカップルが登って来て、私が石の影に座っていたせいで、見えなかったのか、カップルの女性が「ワー・見晴台を独り占め!!!」なとど喜んでいた。
隠れたまま、人の会話を盗み聞きするのもイヤらしいと、首を上げて、「今日は、独り占めでなくてごめんなさい」と挨拶をした。
こんなきっかけで二人と会話を始めて、東京の府中市から見えたこと。二人はロッククライミングが主なこと。
今日は白駒池のロッジに泊まったので、ここまでは朝の散歩で来ていること。
これから麦草峠に下りて、クライミングの山に行く予定などと聞いた。
私は体調が良くないので、これから白駒池に下ること。
何時も山では二食分のイタリアン・ランチを持って歩いていること。
山で出会った人にこれを食べて貰うのが楽しみの一つになっていること。
「今日はにゅうの周回を断念したので、予定の山頂のランチはなくなったので、持っているランチを、あなた方が貰ってくれれば嬉しいのだけど・・」と話した。
こんな美味しい話は、これまでも断られたことはなく、このカップルも喜んで貰ってくれることになった。
奥さん?が早速包みを開いて検分する。「あらぁ・・まだ温かいし、美味しそう・・」と付けてあるスプーンでコンキリエを一つ摘まんで「美味しい・・・」とニコニコする。
男性もドレドレ・・と手を出して、「旨いなぁ・・」。
「折角なので、クライミングの前のランチに頂きます」と喜んでくれた。
こんな訳で、コース断念することになっても、しつかりランチの出会いは果たして、少し気分を良くして白駒池に降りることになった。

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人の気配もなく、なぜか鳥の声も無く、シンとした静かな美しいシラビソの森の、石と丸太の路を、腰に負担をかけないように注意しながらゆっくりと降りる。
痛みが強くならないだけがありがたい。

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どうやら下りきって、白駒池が近くなったのか、分岐点の標識があり、「乳(にゅう)遊歩道」とある、行けなかったにゅうからの降り路の方向に歩けば、池を一周することが出来るようだ。

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すぐに白駒池が木の間から見えてきた。
思ったほど大きくはなくて、白駒"湖"ではなく、白駒"池"という名が、なるほど体を現していると思った。

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池の周回路は木道が組まれていて歩き易い。
確かに地面を直に歩けば、張り巡る木の根を踏んでしまって、木を枯らしそうだし、とても歩き難い道になって、「遊歩道」にはならないと思う。
事実この道は、登山靴ではなく、サンダルや普段履きの靴の人も多いのだ。

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道が坂になって、池から離れそうなので、これが池の見納め。
道の周囲には全く野草の気配もなく、ちょっと残念。

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「信濃路自然歩道 剣が峰」という道標があった。
ここには東屋もあって、座る場所が確保できたので、こごで一人ランチにした。
八ヶ岳では見慣れない「剣が峰」という名前の山だったので、帰って調べると、麦草峠を通る国道299を横断して、北側に標高2010Mの「剣が峰」が有ると分った。
麦草峠の標高が2120mなので、峠よりも低い山で、きっと八ヶ岳のガイドブックにも紹介されないのだと思う。

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やがて池の周回路から、帰りの麦草峠への分岐に出た。
ここからは20分ほどである。
幸い、池の周回路にはきつい坂道はなく、腰の痛みもここでは感じなくなっていた。

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びっしりと苔のむした見事なコメツガの森を通る。
コメツガはシラビソと同じく松科で、亜高山帯の樹木で、岐阜の里山では見かけることは少なく、岐阜県では私は御嶽山で見た記憶がある。
きっと岐阜県の他の場所でも、乗鞍岳とか、北アルプス山系など高い山にはあるのでしょう。
私はブナの巨木の森が一番好きなのだけど、白樺やシラビソの森もまた別の良さがあると思う。

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コメツガの森を抜けると、「白駒の奥庭」という岩と低木の盆地風の変わった雰囲気の場所に出た。
ここには所々にシャクナゲの群落があったので、きっと春には見事なシャクナゲの花が見られると思う。

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白駒の奥庭から再び森に入り、暫く歩くと、出発地点の麦草ロッジに戻った。
峠の国道を跨いで向かいに見えるのは、茶臼山(2384m)だと思う。
目の前の草原には幾つか花が見えたので、帰りに見るつもりだったが、時間に余裕が出来たので、ゆっくり見ることが出来た。

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結局、計画していた「にゅう」には行けなかったが、今日実際に歩いた周回路(赤線)より二倍の長い周回路(青線)を、無事に歩けたのだろうかと考えると、やはり無理はしなくて良かったと思う。
にゅうの頂上から、一昨年登った東西の天狗岳の展望を見たかったのだけれど、もし、痛みを我慢しながら歩いたとしたら、そんな展望もどうでもよくなって、山を歩く楽しさも無くなっていたと思う。
短縮したコースでは、ほとんど花の姿が見られなかったけれど、岐阜の里山では見られないコメツガやシラビソの森を歩けたのは新しい森の風情の発見で、楽しんで歩けたのは幸いだったと思う。
出発からほぼ5時間、午後1時に登山口に帰着、新しい印象の周回路を楽しめたので、午後は、明日のこともあるので、ゆっくりキャンプ場で休み、夕方温泉で体をほぐした。

夕食は、何時も冷蔵ケースの氷を譲って貰うお店で買った生蕎麦と、山葵漬け。
持って行った自作の蕎麦つゆで、一口すすった蕎麦に続けて、箸の先で摘んだ山葵漬けを口に入れる。
山葵漬けの味と香りはザル蕎麦に良く合うと、以前のキャンプで体験してから、キャンプ恒例のメニューになったもの。

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今日出会った花のレポートです。
ほとんど出発地点の草原で見た花で、山の道ではほとんど花は見られませんでした。

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ゴゼンタチバナ
山道で出会ったのはこの終わりかけた花だけでした。
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ハクサンフウロ
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クルマバナ
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オクヤマオトギリソウ
この花は今回始めて出会った花で、また図鑑に一つ花が増えました。
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アカバナ
とても小さい花で、撮るのが難しく、風で揺れるとピンボケになってしまいます。
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オヤマリンドウ
ちゃんと花が開かない種類のリンドウです。
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キバナノヤマオダマキ
(終わり)


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