BOGGYのイタリア料理と山と野草

イタリアファンのBOGGYが作って食べるイタメシのプログです。 登山、ピクニックのアウトドア・イタリアンはいかがでしょう。 革工芸も始めました。

初めての革工芸 (Ⅴ)レーシングポニーとキーケースを作る

keyholder-tytol.jpg



初めて革のバッグ作りに挑戦するには革工芸の技術と経験がまだまだ足りないのでは?
という懸念があって、デザインの構想を練りながら、デパートに出向いて、バッグ売り場で丹念に革バッグの縫い加工、仕上げなどをチェックした。
あまり熱心に商品をチェックしていたので、売り場の係りの女性は、何時呼ばれるかと期待を込めてじっと待っていたのに、冷やかしと分かって残念そうだった。御免なさいネ。



 ネットでバッグのカタログやプロのブログをチェックしていると、見慣れない、聞きなれない「レーシングポニー」という物の名前に出会った。
革の工芸になんで子馬のポニーが関係するのかよくわからない。
早速ネットで「レーシングポニー」を検索すると、革を挟んで固定して、縫うための道具だと分かった。
この道具のメリットは、革を保持するのに手を使わないので、両手が空いて、両手で革が縫えるということだった。
値段を調べると安いもので3千円、大きいものでは1万円を超える。

racingponny00.jpg


ネットでは売り物の他に、自作するという情報も沢山出てきて、「レーシングポニー」は買わなくても自分で作れるという、私の大好きなシチュエーションだと分かった。
早速「レーシングポニー」の自作情報を色々調べて、その使い方、作り方を学んだ。
それでもどうして名前が「レーシングポニー」なのかというワケは何処にも解説されていなかった。
この道具はこれ以外にも、「ステッチングツリー」 とか 「ソーイングホース」とも呼ばれるらしいことも分かった。
外国ではどうかと、「Lacing pony」で検索すると、出て来るのは日本の画像ばかりで、海外では通用しない名前のようだ。
外国のブログを調べると、「ステッチングクランプstitching clamp」の単語で興味ある画像が見つかった。

N_StitchingBench.jpg


男が椅子付きの道具に座って革を縫っている写真だ。
この画像のページに行くと、Stitching Benchというのがこれの正式な名前らしい。
しかしこの画像をよくよく見ると、男が子馬に跨って革を縫ってるように見える。
"Stitching Bench - A combined seat and clamp that holds leather in place for sewing; also known as a Harness Horse."
説明文には、これを「ハーネス・ホース」と呼ばれていると書いてあった。

日本の道具の名前、「レーシングポニー」の語源になったのはこのイメージなんだと一人で納得した。
そして、骨董品として、「レーシングポニー」の原型のようなものがstitching clampと言う名前でオークションで売られていたことも分かった。
横のレバーは挟む力を調節する仕組みのようだ。

Broom stitching clamp


今はネットユーザーや若者が「ググる」と言って、ネットで検索することが極めて当たり前の時代になっている。
もし、インターネットの無い時代に、「レーシングポニー」の語源、その成り立ちを調べようとしたら、大変な時間と労力が必要で、それでも分からなかったもしれないと思う。
「調査、調べる」ということも私の仕事の一部だったので、若いころからその作業をしてきていて、今のインターネットの時代がどれほどに便利になっているかを痛感している。
その有り難さをあまり理解していない人が多いのも事実で、外国ではインターネット検索のプロが居て、「検索すること」が専門家の仕事として成立している。
日本では、インターネットの検索に料金を払って依頼するということなどあまり聞かない。
日本人の「情報に金銭的価値を認めない」という価値観の現れなのかもしれない。
情報は人間関係を培うことで得られるものという考え方があって、人間関係を伴わない情報の売り買いは卑しい行為という考え方にも問題がありそうだ。
よく洋画の映画で、情報のやり取りにお金を払ったり、取ったりするシーンが見られるけれど、およそ日本では見られない社会慣習である。

話題を戻して、「レーシングポニー」の使い道が良く分かったし、作り方も分かったので、自分用のレーシングポニーの設計を考えた。

革工芸の作業は、ノートパソコンと共用の小さいテーブルを使って、椅子に座ってやっているので、このレーシングポニーをテーブルに取り付ける設計にした。
テーブルの脚に取り付けて、使う高さや角度を決め、必要な材料を見積もった。

早速ドイトの店に行って、長さ91センチ、幅7センチ、厚さ1.2センチの桧板2枚を買って、長さ60センチと55センチに短くカット。
残った板から長さ6センチの板を6枚カットして貰った。
桧板は996円、カット料金は150円だった。
太さ6ミリ、長さ50ミリのボルト・ナット。太さ6ミリ、長さ90ミリのボルトと蝶ネジも買う。
材料費の合計は1500円ほどだった。

こうして半日ほどかけて出来たのがこれ。
革を挟む部分には、革を傷つけないように、革を貼ってある。

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テーブルの脚に二箇所の取り付け穴をあけた。

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組み立てるとこんな感じになって、高さも角度もピッタリだった。

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二股の挟み板の懐は、革の材料が大きいものでも挟むことが出来るように深くしてある。

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挟む力は、本体の中間にあるこのネジを回して調節できる。

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こうして出来上がると、早速使ってみたくなるのが人情。
次のテーマのバッグはまだデザインの構想を練る段階で、製作にかかるのはまだ先のこと。
とても待ちきれないので、日頃使っていて、不満のあるキーケースをこの際、新しく作ることにした。
今使っているのは市販のキーケース。

key01s.jpg


中には車のキーと家のキー、自転車の鎖のキーの3個である。

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車のキーは長さ10センチ程の革ヒモで繋がっている。
これには理由があって、キーを直接ホルダーに取り付けて、車を運転すると、キーケースが揺れて膝にコツコツと当って不愉快な思いをするのだ。
10センチほどの紐をキーに付けて長くすると、これを伸ばしてキーケースを車の物入れに置くことが出来るのだ。
この長い紐のせいで、持ち歩いていると、車のキーがケースからずり落ちてぶら下がってしまうのも問題だ。

key04s.jpg


この点を改良して、キーケースは少し大きめに作り、車のキーを入れるポケットを付けることにする。

サイズも大きくなったので、高速道路のETCカードも収納できるようにする。
これで、ETCカードを忘れて、家に取りに戻ることもこれからはなくなるでしょう。
硬い革では車のキーのポケットなどが使い難くなるので、柔らかい革を使うことにする。
縫いはステッチの色を目立つ明るい色にして、カジュアルな雰囲気を出したいが、以前財布を作る時に、ステッチの並びが不揃いで見苦しくなったので縫う途中で止めたこともあり、今回は綺麗な並びのステッチにする必要がある。
新しいレーシングポニーの使い勝ってはとても良くて、縫い糸の両端に針を付け、交互に縫うには、両手が使えるのが一番で、糸の通し方、縫い方も同じ動作にすることで、ステッチも綺麗に乱れが少なくなった。

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こうして出来上がったキーケース
車のキーの収納ポケットと、ETCカードを入れるポケットも付いた。

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これで車のキーがキーケースからずり落ちることも無くなった。

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以前のキーケースより少し大きくなりました。
明るい色のステッチもまあ揃って見苦しい感じはないですね。
新しい道具、レーシングポニーのお陰です。
これで次のバッグにも綺麗なステッチが出来そうです。

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コメント


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ひなのきんちゃくさん今日は。
Kenさんに革工芸焚き付けてみてはいかが?
興味ありそうでしたよ。
今は仕事をしながら、届いた革や部品を横目で見て居ます。
土曜までお預けです。
アッこのコメントは仕事の息抜き、コーヒータイムです。

BOGGY | URL | 2012-08-09(Thu)14:49 [編集]


ケーキさん今日は。
ワハハ、ケーキさんまでそんなこと言って・・・・
家中革だらけにはしたくないので、厳選して作るようにしようかと・・・
それでもまだ色々作りたいものが増えてきていますヨ。

BOGGY | URL | 2012-08-09(Thu)14:45 [編集]


dominngoさんコメントありがとう。
手作り本の道具で、小さい万力は6個も持ってるのですが、下側の懐が無いので革工芸には使えないのです。
逆に30センチ角の板とか紙の中央に何かを接着するような場合には、これで接着部分を固定して圧迫できますね。
万力のように強い圧迫力はないけれど、接着の補助には十分使えるかもしれませんね。

BOGGY | URL | 2012-08-09(Thu)14:41 [編集]


もうープロの職人も顔負けですよ!
流石ですね!!
オリジナルレーシングポニーまで製作して・・
どんどん作品の幅も広がりますね。
今度は何が出来上がるのか楽しみです。

ひなのきんちゃく | URL | 2012-08-08(Wed)22:07 [編集]


やっぱ、スーパーマンだ(^_0)//

凄すぎ(@@;)です。どこまで進化されるのかしら。。。
是非、拝見させてくださいね。

次の作品が更にたのしみです。

ケーキ | URL | 2012-08-08(Wed)21:00 [編集]


BOGGYさん 研究心が凄いですね。
「レーシングポニー」 工作の世界で言う万力のようなものですね。
まだ他に使い道がありそうな気がします。
それにしても 凄いです。

段々、革工作が上達していくのも良く分かります。

dominngo22 | URL | 2012-08-07(Tue)10:49 [編集]