BOGGYのイタリア料理と山と野草

イタリアファンのBOGGYが作って食べるイタメシのプログです。 登山、ピクニックのアウトドア・イタリアンはいかがでしょう。 革工芸も始めました。

山菜採りの沢(2012/04/30)

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 毎年連休近くになると、一番の楽しみは山菜採りに行くことだ。
人があまり入らない谷の大自然に浸れるし、人知れず咲く野草を見ることもだけれど、山菜の自然の恵みを満喫することも楽しみの大きな理由になる。
年に一度の春を楽しむにはこれが一番だと私は思う。
山菜取りの師匠から今年もお声がかかり、久しぶりにあの谷に行ってみようと誘われた。勿論私は二つ返事である。



 午前4時に起きて、お弁当のイタリアン・チャーハンを作り、ザックに詰める。
沢用の靴や装備を点検して、師匠宅に5時到着。
着くと、師匠ご夫婦の他に、東京から帰省中の息子さんも参加するようだ。
息子さんは中学時代のキャンプで今日の谷に入って以来だそうで、テントで寝た以外に谷の様子にはほとんど覚えがないという。
5時過ぎに出発して、6時半過ぎに、目的の谷への林道に到着する。
林道に入るとすぐに林道に水で深い溝が出来ていて、車では走れない状況に直面する。
この林道は3年前に崩落して走れないという情報を聞いて以来、この谷には来たことがなく、今年は様子見がてらに来てみたのだけれど、早々にピンチになった。
林道を車で行けないと、これまで駐車していた林道の奥までほぼ3キロほど歩いて行かなければならない。
折角来たのだから歩くか・・と覚悟を決めて。車を止め、装備を点検して7時に歩き始めた。

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およそ距離で3キロ、この間に標高で200メートルほど登るので、1キロ30分として、一時間半ほど歩くことになる。
林道の荒れ具合は前回の3年前に比較すると相当に酷く、きっとこの山林の事業者も仕事を放棄したのか、市の行政側もこの林道を維持管理することを止めてしまったらしい。

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暫く歩くと、大きな崩落した場所に出会った。林道全体が石と土砂で埋まっていて、注意深く上を乗り越えた。
こんな感じの場所がその後も幾つかあった。

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進むと前が開けて、目的の山筋が見えたが、まだ山頂付近には雪が残っているようだ。まだまだ先は長い。
林道のキワに、ヒドリシズカが咲いているのを発見した。帰りに撮ることにして先を急いだ。

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中間地点あたりで、ワゴン車が浅い沢に落ちているのが見えた。これまでの歩いた林道には新しい車の轍の跡がなかったので、最近のことではないと予想できる。
近寄ってみると、ナンバーもタイヤも外してあった。
以前この沢には鉄製の橋がかかり、以前通った時には橋は腐食で穴が開いていて、危ない思いをしたことがあった。
その後、橋は腐食が進み、ついにこの車はここで橋と一緒に落ちたのではないだろうか。鉄の橋の残骸はもう見えなかった。
まだ十分に乗れる車のようだけれど、ここまではレッカー車が入るのは到底無理。止む無く放棄することになったのだろう。

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予想通り一時間半ほどかかって、8時30分前後に、以前駐車をしていた堰堤に到着した。里の桜はとうに終わっていたけれど、この堰堤の桜は満開で、息子さんと奥さんの記念写真を撮った。

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ついでに桜も一枚。

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軽く一休みをして、沢に入る準備をした。
久しぶりに履く沢靴にゴム製のスパッツを装着する。
昔初めて履いた沢靴のゴム製の靴下で、この靴下のゴム輪がきつくて、ふくらはぎの皮膚が剥ぎ取られた経験があって、以来、ゴム製の靴下の履き方には注意をしている。
9時、堰堤に降りてみると、早速タラの芽発見、早速に収穫する。

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いよいよ沢に入る。
師匠は釣りで様子を見るが、全く魚の気配が無いという。林道で新しい人の足跡を見ていたので、既にこの沢に釣り人が入ってしまったのだと思う。
以前には岩魚も釣れたけれど、諦めて竿を畳んで、山菜採りに専念することにしたようだ。

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こうした沢は毎年その様子が変わる。
昨年の豪雨や、今年の豪雪のせいか、沢はかなり荒れていて、両側の斜面の腐葉土が相当流されてしまった。
この腐葉土に、ワサビ、ウドやモミジガサ、ヤブレガサなどの山菜が芽を出すので、今年は残念ながら不作の年になってしまった。
林道からは遠く見えた山の斜面が近くに見えて、残雪の具合もはっきり見えた。
以前、この沢に入っていると、上から林道を降りて来る人に出会った。
聞くと、この山はこの残雪の時期しか登れない山で、登って帰ってきた所だそうだ。

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沢の岩に猪の死骸がひっかかっていた。
雪崩にでも遭遇したのだろうか、不運な猪だった。
冷たい雪解け水のせいでまだ腐ってはいなかったので匂いもしなかったが、この先、鳥や他の動物や沢の微生物がこれをきれいに処分するのだと思う。

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今年は豪雪だったせいか、水量も多く、こんな時は沢を登るのも濡れて大変だ。
登山と違って道のない、岩をはい登るので体力をかなり消耗する。
この所、里山を歩いていたので、なんとか皆に付いて行くことが出来るけれど、七十を超えている私にはかなり辛い所だ。

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この沢にも幾つか難所があって、この沢に入る度にあの難所をどう登るか・・と心配になる。
その難所の写真が無いのは、その場に至ると、とても写真などを撮る余裕がないせいだ。

淵を背にして、濡れて滑りやすい岩を登るのだけれど、腕力が必要な場所で、岩や木の根に手をかけて、体を引き上げるのだ。
このために普段から腰痛対策で設置してある鉄棒にぶら下がり、懸垂の訓練をしている。
今は懸垂(鉄棒にぶら下がり、鉄棒を顎の下になるまで腕で体を引き上げる)は、4回位はなんとか出来る。
若い頃は十回でも楽々だったのだから、衰えは隠せないものだ。
それでも同年代の人では懸垂がもう出来ない人は多いので、私はまだマシで、こうして沢に入れるだけ幸いなのかもしれない。

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ここは難所ではないけれど脇から巻いて登る場所


これまでの沢で見かけた野草を紹介します。

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沢のシブキに濡れて咲くイカリソウ


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ピンクのミヤマカタバミ


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エンレイソウに似ているナツトウダイ


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ワサビの花


11時過ぎに、沢の中間点に到達した。もう半分上段の沢を登って上の林道に出るのだけれど、今日は往復3時間の林道歩きが余計に有るので、体力温存のために、沢は師匠と息子さんに任せて、奥さんと二人で林道を登り、上で合流して、ランチにすることにした。
実はこの後半の最初の二段滝の巻き道を登る所も難所の一つで、私には恐怖の場所なので、今年は敬遠することにした。

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奥さんと二人でタラノメを探しながら林道を登る。かなりのタラノメをゲットした。
下の沢を覗くと、二人が沢でもタラノメを採っている。
かなり高いタラの木で、折ったタラノメのがそのまま沢に落ちてしまったのを見た。残念!!
林道の終点近くで、ワサビの群落に出会った。
以前はここには数本の小さなワサビの姿を見た記憶があったのだけれど、こんな大きな群落になっていたのだ。

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今年は沢のワサビも少ないのでラッキー!と二人で早速ワサビを採った。
親指ほどの太いワサビの根を付けたのも見つかった。
持ちきれないほど採ったけれど、見ると何処を採ったか分からないほどの大きな群落だった。

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帰りに回収することにして、林道脇に採ったワサビを置いて合流点に向けて林道をまた登った。
沢と林道が出会う地点は標高で600メートルの場所になる。
車を置いた地点からは400メートル、沢に入った堰堤からは200メートル登ったことになる。
もう12時になっていて、沢組と出会ってから、早速簡単なランチにした。
二段目からの沢はモミジガサやヤブレガサ、ウドやワサビがあるはずだったけれど、今年はやはり腐葉土が流されていてダメだったらしい。
幸い林道で大量のワサビの葉をゲットできたのでラッキーだった。
暫く休憩して、下山にかかる。
林道にはまだ大きな雪渓が残っていたし、雪崩で大量の木と土砂が流されて、この上の林道も崩壊が進んでいて危険な場所が幾つか出来ていた。
もう数年もすればこの林道は崩落が酷くなって、歩行も不可能になるかもしれない。
こうして人が入れなくなれば、山や谷は元の自然に戻るのだと思う。

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林道の草むらに、ヘビが日向ぼっこをしているのに出会った。もう今日は既に黒っぽいマムシ?のような一匹と出会っていたが、こうしてトグロを巻いているヘビに出会うのは、私には珍しいことだ。
ヤマカガシだと思うけれど、子供の頃はこのヘビは無毒と聞いていたが、今ではドクヘビとなっている。
あまり近寄らずにそっとしておこうと離れた所から写真に撮った。

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沢に入った堰堤に戻って小休止をする。
時間は1時30分、これから車の所まで林道を戻ることになる。到着予定は3時である。
これまでは車に乗っていたせいで、この林道をゆっくり歩いたことが無かったので、この林道にも野草があるとは知らなかった。
やはり歩くのも無駄ではないと、歩くのが楽しくなった。
来る時に出会っていたヒトリシズカを始め色々な野草に出会ったので紹介します。

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ヒトリシズカ


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イカリソウ


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イチリンソウ


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ピンクのエイザンスミレ


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ヤマルリソウ


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ニシキゴロモ


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キケマン



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野草ではないけれどネコヤナギ


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オマケで食べごろのタラの芽


眼下の渓流を見ながら林道を下りました。
野草の他にも、セリやミツバも見つかってセッセと採集してきました。

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予定どおり3時に駐車地点に到着。
帰り道で温泉に寄って汗を流し、5時過ぎには無事に師匠宅に帰着しました。
今日の分け前にと4等分したタラの芽を頂きました。

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大量の山菜だし、一人で食べるのも寂しいので、翌日に山仲間のお宅で山菜パーティをして皆さんと楽しむことが出来ました。
このリポートは「今年の山菜三昧」で紹介します。

とにかく12時間の山菜採りは楽しいけれどとてもハードなものでした。
歩数計は2万3千歩で、今年2月の雪山縦走の2万歩を超えていて、今年の新記録となりました。

あの沢への林道はもう暫くすると崩落が進んで歩けなくなるかもしれないと、今年がもしかして最後かとも思いながら帰ってきました。
ここはいずれ自然に帰る山になるのでしょう。何度も通った沢山の思い出をありがとうと、この山に感謝です。

地図:緑色が歩いた林道で、赤色が登った沢です。
師匠とは山菜採りでの行く先は明示しない約束なので、地図から地名は削除してあります。

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